2009年の観客動員
ロアッソ熊本、今年の観客動員についてです。まず全チームの平均観客動員を昨年と比較してみます。
順位 | チーム名 | 2009年 | 2008年 | 増減 | 前年比 | 前年所属 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 仙台 | 12,951 | 14,080 | -1,130 | 92% | J2 |
2 | 甲府 | 11,058 | 10,354 | 703 | 107% | J2 |
3 | 札幌 | 10,207 | 14,547 | -4,341 | 70% | J1 |
4 | C大阪 | 9,912 | 10,554 | -643 | 94% | J2 |
5 | 福岡 | 7,763 | 10,079 | -2,317 | 77% | J2 |
6 | 湘南 | 7,273 | 5,994 | 1,278 | 121% | J2 |
7 | 岡山 | 6,162 | 3,665 | 2,496 | 168% | JFL |
8 | 熊本 | 6,006 | 5,279 | 727 | 114% | J2 |
9 | 鳥栖 | 5,939 | 7,261 | -1,323 | 82% | J2 |
10 | 東京V | 5,521 | 14,837 | -9,317 | 37% | J1 |
11 | 栃木 | 4,706 | 5,048 | -343 | 93% | JFL |
12 | 草津 | 4,330 | 4,215 | 115 | 103% | J2 |
13 | 岐阜 | 4,302 | 3,745 | 557 | 115% | J2 |
14 | 徳島 | 4,073 | 3,862 | 210 | 105% | J2 |
15 | 富山 | 3,740 | 4,306 | -566 | 87% | JFL |
16 | 愛媛 | 3,694 | 3,704 | -10 | 100% | J2 |
17 | 横浜 | 3,535 | 6,793 | -3,259 | 52% | J2 |
18 | 水戸 | 2,673 | 3,044 | -372 | 88% | J2 |
今年は51試合で平日開催が増えたため、平均観客動員は減少しています。増加したのは18チーム中7チーム、残り11チームは減少でした。J1から降格した札幌や東京Vは大幅減少は仕方ないところがありますが、横浜FCや福岡の大きな減少が目立ちます。
プラスになったのはJFLから今年参入した岡山が増加数トップ。次が湘南で熊本は3番目の増加数(+727)でした。ただし増加率では岐阜が上で熊本は4番目になります。
総順位でも熊本は8位。昨年はJ2全体で10番目だったので観客動員数は2ランクアップしたことになります。
また、平均観客動員数の数字以上に評価できるのはその分布です。昨年と比較してみました。
動員数 | 2008 | 2009 |
---|---|---|
2000人台 | 2 | 4 |
3000人台 | 10 | 5 |
4000人台 | 4 | 5 |
5000人台 | 3 | 5 |
6000人台 | 1 | |
7000人台 | 1 | |
8000人台 | 1 | |
9000人台 | ||
10000〜20000 | 1 | 3 |
20000〜 | 1 |
昨年はたいていの試合が3000人台だったことがわかります。昨年は平均5000を上回っていますが、大規模動員が2回あり、1万5千と2万があったからこそ達成できた数字だったと思います。
しかし、今年は4000〜8000人台が増えており、水前寺開催の増加で2000人台も増えましたが、それをカバーしていることがわかります。普通に4千人・5千人がKKWINGへ来るようになったと言えるでしょう。
動員ではない普通の試合では明らかに観客は増加しており、これは良い傾向です。少しずつですが熊本に確実に根付きつつあることが分かります。
ただ、大規模動員時の数は昨年よりも減っているようです。今年も5月10日には甲府戦で2万近い数(19,321)を記録しました。しかし、2万人越えを狙った10月の福岡戦では12,730人にとどまり、最終戦も16,565人。すでに無料招待券の効果も薄れてきていると言えます。
Jに上がって3年目となる来年には無料招待券でとりあえず見に来てもらうという戦略も新規層の掘り起こしにつながらず、逆に「無料券があるときに行こう」というような逆効果を招くかもしれません。実際のところ、昨年の1人当たりチケット収入は約650円でこれはJ2最低レベル。無料券の割合を減らし、これを上げていかないとクラブの収益も上がっていかないことになります。来年はチケット代が値上げになるため、これもやや改善されるでしょうが、無料招待券をあまり出さずに平均単価を上げ、基本はお金を払って見に行くということを根付かせなくてはなりません。そういう意味では単純な平均動員数の比較ではなく、その中身が問われるシーズンに来年はなると思います。