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「言語技術」が日本のサッカーを変える

田嶋幸三、言語技術とJFAアカデミーを語る

「言語技術」が日本のサッカーを変える (光文社新書)

「言語技術」が日本のサッカーを変える (光文社新書)

ニュースも無いので最近出た本の紹介です。筆者は田嶋幸三。熊本出身の日本サッカー協会専務理事ですね。最近はTVでもよく見ます。それにしても「言語技術」とサッカー。一見、結びつきが無さそうなテーマです。しかし、サッカーにはお互いに声を掛けたり後ろからコーチングをしたりとコミュニケーションの技術が必要になる場面も多いのです。そういうことを解説しているのか、と思ったら結構中身は違いました。

ここでいう「言語技術」とは、説明力・理解力・論理力に力点を置いています。つまり、自分のプレイを説明出来る能力、相手の言うことを理解し要約できる能力、論理的に筋道立てて考えることが出来る力、なぜ?と考える力、です。そのような力を欧州の選手達は持っていて自分で判断できる「考えるサッカー」が出来る。しかし、日本ではこういう教育が行われていない。だから日本の選手達もそれを育てていかなければいけない、ということで話は福島のJFAアカデミーでの教育に及びます。

JFAアカデミーと言えば、熊本・宇城にも開校が決まったサッカーのエリート養成学校です。サッカーのみならず社会をリードする人材を育てる学校ということでJFAアカデミーっていったい何をやっているんだろう・・という疑問はありましたが、こういうことを教えているんですね。このような学校から人材が育ってもしロアッソ熊本に入ってもらえれば将来とても大きな力になると思います。

余談ですが、私も本業で本を出していまして「プログラミングを学ぶ(asin:4883992462)」というソフト開発の基本について書いています。その中でも実は上のような説明力・論理力を付けなくてはいけない、ということを説明していて結構似ているな、と思いました。私の本の中では論理力を付けるためにドイツゲームの活用も進めているわけですが、サッカーの面でも役に立つかもしれませんね。そういえば田嶋氏もドイツでサッカーを学び、こういう考えに至ったのでした。ドイツはそういう方面を常に向いている国なのかもしれません。